あなたは経営者として「人生計画」を立てていますか?
目先の利益より“永く続く”会社を増やしたい!
百年企業型経営コンサルタントの青木 忠史(あおき ただし)です。
【お坊さんを目指して日々精進中】
今回の記事では、百年企業経営者の「人生計画」の考え方を、春夏秋冬のそれぞれの季節に当てはめてお話ししたいと思います。
【春】準備 (〜25歳くらいまで) 自分の生き筋を 決める | 【夏】成長 (25〜55歳) 10年刻みに区切り 専門職から達人領域に 到達させる |
【秋】収穫 (55歳〜) 責任者を育てた数だけ 事業が伸びる | 【冬】還元 (70歳〜) 業界や地域社会に 知恵を還元する |
あくまでも基本理論としての一例で、一概にこれが正解と言いたいわけではありません。その人その人に合った人生計画があると思いますが、1つのモデルとして参考になれば幸いです。
【春】準備(〜25歳くらいまで)
自分の生き筋を決める
【春】の準備では、【夏】成長に向けて、25歳くらいまでに自分の生き筋を定めます。
【夏】成長(25〜55歳)
10年刻みに区切り、専門職から達人領域に到達させる
おおよそ25歳から55歳までの約30年間で、体力がいちばん充実している時期です。
この時期の、特に初期には自分のコアコンピタンス(他者/他社に真似できない核となる能力・強み)が明確に開花していないため、仕事を通して開花し続けることに集中します。
30年を10年刻みに区切り、最初の10年に「専門領域」を極めて、「達人領域」に到達させることです。
達人領域に到達したら、人つまりお客様と社員がついてくるようになりますから、次の10年は組織づくりに注力することです。
大企業などの組織で働く人であれば出世をしたりするので、この時期が部下育成に注力する時期になります。現場で言えば、親方、職長、責任者。会社で言えば、主任、課長、部長クラスを育て上げていきます。
最後の10年間は経営を責任者に任せ、彼らを通して事業を成長させていきます。
優秀な会社の経営者は、45歳くらいで後継者に社長の座を譲ります。それは夏の時期の最後の10年です。新しい社長をサポートしながら事業を伸ばしていくわけです。組織で働く人であれば、この時期には、本社もしくはグループ会社の経営者や役員などを任されることもあるでしょう。
【秋】収穫(55歳〜)
責任者を育てた数だけ事業が伸びる
秋は「収穫」の時期です。55歳くらいから始まりますが、この年齢は老年の入り口にさしかかり、自分で新人を育成することが困難になる年齢になりますから、この時点までに経営責任者を育てていないと、事業もその後伸ばしづらくなります。
しかし、秋は責任者を育てた数だけ事業を伸ばしていくことができますので、会長職となり自らで創った事業を支えることができます。
この頃は、その次の後継者候補(息子さん等)が入社をしてくる時期です。
【冬】還元(70歳〜)
業界や地域社会に知恵を還元する
冬の「還元」の時期は、70歳以降から始まります。実務から離れ、顧問や相談役のような立場となって、自らつくった事業だけではなく、もっと広く、関わってきた業界や地域社会に対して、自分の知恵を換言していきます。
それ自体が事業にとってもかけがえのないブランドとなり、事業はさらに成長していくことになります。
この時期までに、経営者は以下のことを伝えながら後継者を育てていきます。
- 自分が創った事業のコアコンピタンス
- 関わっている業界の特長
- その中で行う自社の経営戦略
- 自分自身の強みや特長・人生計画など
百年企業の経営者の1つの成功のかたち
このような「人生計画」が百年企業をつくる経営者の1つの成功のかたちであると、数多くの経営指導を通して定義するに至りました。
これに基づいて、事前に自分は何歳までの何をすればいいかを考えていれば、事業の継承時期を間違えることはなくなり、その上で経営戦略を学び実践していくことで、百年企業になっていくと確信しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。