目先の利益より“永く続く”会社を増やしたい!
百年企業型経営コンサルタントの青木 忠史(あおき ただし)です。
【お坊さんを目指して日々精進中】
「百年企業型経営」は、誰でも取り組んでいける経営法です。特殊な能力のある上位数パーセントの人ではなく、しっかりと原理原則に則って経営に取り組んでいけば、9割の経営者が実現可能と言えるでしょう。
身の丈にあった手堅い経営で、永く続いている百年企業は、みなさんが思っている以上に身近に多く存在しています。
今回は、百年企業の1つとして、1920年創業の「桃屋」、代表商品の『ごはんですよ』を例に挙げてご紹介させてください。
佃煮をほかほかご飯と一緒に食べるという日本の食文化にマッチし、絶妙かつストレートな「ごはんですよ」という商品名に、俳優の三木のり平氏の親しみやすいキャラクターアニメのコマーシャルによって、日本中の家庭に浸透しました。
桃屋「ごはんですよ」の成功の要因は?
佃煮は昔から保存食として日本文化に馴染んでいましたが、それでも一食分などの測り売りでした。ところが、桃屋では「江戸むらさき」を瓶詰めにし、さらに長期保存できるようにしました。
これらすべてが桃屋「ごはんですよ」の成功の要因で、桃屋に勝てる佃煮メーカーはありません。マーケットが守られているため、対抗するメーカーがいないのです。
百年企業の条件として、「会社や店の規模にかかわらず、マーケットが守られている」という点が挙げられます。
海苔の佃煮は、海外の食べ物と競合にしにくいため、マーケットは守られていると考えられます。一方で、日本酒を例に挙げると、アルコール飲料のマーケットは世界に開かれていて、ワインやウイスキーと競合するため、マーケットが守られているとは言えません。
とはいえ、海苔の佃煮を取り扱っている会社がすべて成功しているというわけではなく、桃屋はその中の成功例というわけです。
「桃屋」が絶対に倒産しない理由
さらに、桃屋がすごいのは、純資産が年商の150%で、絶対に倒産しないという点です。
純資産は通常、平均的に年商の15%ほどですから単純に10倍です。ライバルはおらず、純資産は豊かですから、倒産せずに永きにわたって経営が続けられるのです。
以上、今回は百年企業の例として、桃屋「ごはんですよ」をご紹介させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。