お坊さんを目指して日々精進中。百年企業型経営コンサルタントの青木 忠史(あおき ただし)が、フォロワー様・読者様・お客様からいただいたお悩みに向き合います。
青木忠志(あおき ただし)
■経営コンサル歴20年|元警察官
■日本建築塗装職人の会 会長
■父の借金6000万円を3年で完済
■700社以上の中小企業へ”非上場の百年企業型経営”を指導
今回のご相談内容
仕事などで、自分ができていないところや不十分なところがいつも目についてしまいストレスです。完璧主義だと言われますが、このストレスはどうすればなくせますか?
「完璧主義」から
「ベストを尽くす」へ!
ストレスをためこんでしまう人は、責任感が強すぎる傾向にあります。「完璧主義」という評価はまさに、責任感を象徴するような言葉でしょう。
あなたが今、100点満点の結果しか認められなくて苦しんでいるなら、私自身の行動指針となっている「ベストを尽くす」という考え方をお伝えして、お役に立てば嬉しいなと思います。
私自身も、100点満点を出そうと必死だった時期もありました
私もまた、あなたのようにストレスをため込んでいた時期がありました。仕事中は常にめまぐるしく働き、プライベートでも悩みを抱えていた頃です。
当時は常に仕事とプライベートの悩みが混在し、テレビを見ても、新聞を読んでも、何も頭に入ってきませんでした。そして困り果てて親交の深い『エン・ジャパン株式会社』の越智通勝会長に相談したところ、こんな言葉が返ってきたのです。
「青木さん、ベストを尽くすんですよ」
目から鱗が落ちるとは、まさにこのことでした。私は公私ともに百点満点を出そうと、必死になりすぎていたのだと思います。仕事にもプライベートにも、完璧なパターンや方程式はありません。つまり百点満点の答えなどないのです。
その時その時で自己ベストを尽くすことができれば、満足のいく結果がついてきます。何事にも全力で挑む、それだけで良かったのです。
「ベストを尽くす」行動指針で、公私共に人生が好転
以来、私の中には常に「ベストを尽くす」という行動指針ができました。すると、それまでの苦悩が嘘のように、スッキリとした気持ちで行動できるようになったのです。
仕事もプライベートもバランスよくこなせるようになり、一切の悩みがなくなりました。「ベストを尽くす」という指針ひとつで、私の生活は公私ともに一変したのです。
そして現在、私たちの会社では「最善主義」「ベストでMAX」という指針を掲げています。どんなことにも全力で挑み、最善を尽くすという考え方です。
完璧主義の人は常に「完璧でMAX」を意識してしまいますが、何事も完璧にやり遂げるというのは不可能に近いですし、ミスを見つけるたびに目くじらを立てていては、自分も周りも疲れてしまいます。
オン・オフの切り替えをやめてみる
あなたは「仕事で完璧主義」というタイプのようですが、プライベートではどうですか?
完璧主義の人は、オン・オフをきっちりと切り替えようとする人が多いように感じます。
おそらく仕事で100点満点を出すべく、自分を「仕事モード」の枠に収めるのでしょう。かつての私もそういうタイプでしたが、ストレスが高じた生で公私の境界線が曖昧になり、ずいぶんと悩んだものです。
しかし、必ずしもオン・オフを区切る必要はないと思います。私は「ベストを尽くす」ようになって以来、ほとんど仕事とプライベートのスイッチを切り替えることはなくなりました。
オンとオフを設けると、人生が仕事とプライベートに二分されます。すると「人生の目標」を立てるべき場所を見失い、「仕事でやるべきこと」も「プライベートでやるべきこと」もわからなくなるのです。すると、焦りが生じ、どちらも思うようにこなせなくなってしまいます。
大人になると、仕事や家庭、恋愛など、自分が身を置く社会が複数になります。すべての社会で完璧に生きようとして、常にプレッシャーに追われていては、疲弊してしまうのは当たり前です。
「ベストを尽くせばいい」「全力で頑張ればいい」
まずは、「しなければならない」という義務感を捨てましょう。「ベストを尽くせばいい」「全力で頑張ればいい」と考えるだけで、あなたの負担はずいぶん軽くなるはずです。
そして、あなたを取り巻く社会を「仕事とプライベート」のように別物としてとらえるのではなく、「人生」という一つの軸上に存在するものだと考えましょう。
「人生一単位」で考えれば、自分の目指すべき目標が明確になり、やるべきことも見えてきます。「あれもこれも」と右往左往せず、ゴールに続く道筋に沿って進んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。