目先の売上より「永く続く会社」(=百年企業)を目指しませんか?
目先の売上なんて忘れてしまえ!
百年企業型経営コンサルタントの青木 忠史(あおき ただし)です。
【お坊さんを目指して日々精進中】
今回は、百年企業になれるチャンスがあるのはどんなマーケットなのか、についてお話ししたいと思います。
「マーケット」というと、つい大きな市場をイメージしがちですが、狭い範囲の「地域」でもいいのです。この「地域密着型」の業態は、百年企業になれるチャンスが十分にあるのです。
地域性の強い職種【理髪店(床屋さん)】の例
人口の多い都市部はお客様も多く、進出しやすいと感じられるため競合も多く、どうしてもレッドオーシャンになりがちです。
しかし、地域性の強い職種、例えば理髪店(いわゆる床屋さん)などは、地域密着で百年企業になれる可能性があります。複数店舗を展開して手広くやるかどうかはまた別の話ですが、理髪店は1店舗であれば本質的には百年企業になれる業態なのです。
一般的に理髪店でマーケティングを行うところは多くなく、マーケティング戦略を構想して、広告を打って集客していないところが多いように見えます。また、お客様のフォローも技術者育成もしていないお店がほとんどのように感じます。
この場合のコアコンピタンス(他者/他社に真似できない核となる能力・強み)は何かというと「自分の腕」つまり「技術」になりますが、それも継承していないお店がほとんどでしょう。継承を戦略的に行えば、規模は小さいですが百年企業になることが可能です。
地域の小さな飲食店の例
地域の小さな飲食店も、本質的には百年企業になりえます。日本橋や上野のうなぎ店には「はし本」「前川」「近三」など百年企業がいくつもあるように、それぞれの地域の飲食店でも百年企業を目指すことはできるでしょう。
自分のコアコンピタンスや技術を明確にし、技術者育成を行えば永く続けられるのです。
百年企業例の記事でもご紹介した「ヨーロッパ軒」は、東京の早稲田で創業し、戦争で焼失し福井に移転後は地域密着の会社として十数店舗も展開しています。
全国各地にある歴史のある飲食店は、コアコンピタンスを追求しているからこそ、地元のお客様に支えられているのでしょう。
百年企業は遠い別の世界の話ではありません
百年企業は離れた世界にあり、われわれ中小企業には無縁、と考えがちかもしれませんが、百年企業は私たちの生活の延長線上にたくさんあるのです。
「こうすれば売上を上げられます」といった表面的な数字だけ考えて提案するコンサルタントよりも、百年企業から経営を習うべきでしょう。
中小企業は、まず売上をあげたいという会社がほとんどです。しかし潜在意識では、どの社も永く続けたいと思っているはずなのに、そちらを見ないようにしているように思えます。
自分の老後や後継者など将来についてはあまり考えず、仮に日曜日にふと頭をよぎっても、月曜の営業日になると「売上、売上」というモードになってしまうのです。
まずは兎にも角にも「百年企業を目指そう」「長期の事業継承を目指そう」と決意することが重要です。そのように決意を新たにしたときが、百年企業へのスタート地点と言えるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。