突然ですが、あなたは「仕事オタク」ですか?
目先の利益より“永く続く”会社を増やしたい!
百年企業型経営コンサルタントの青木 忠史(あおき ただし)です。
【お坊さんを目指して日々精進中】
以前は「オタク」というとマイナスイメージが強い単語でしたが、今では自分の好きなことを深掘りしている専門家という、プラスの意味でも使われるようになってきました。
今回の記事では、百年企業の経営者に「オタク的志向性」が必要な理由と、成功モデルをいくつかご紹介してみたいと思います。
「仕事オタク」の性質を持つ経営者が、百年企業型経営に向いている理由
1つのことに集中できるオタクは、真面目で一心不乱です。採算を度外視する欲がない人が多く、追求していること以外には目もくれません。
高級時計や高級車などに興味もなければ、夜の街で派手に遊ぶことにも興味を示さず、自分のテーマをずっと追求して開発し続けるような人です。
こうした性質を持つ経営者の会社は仕事熱心ですから、提供する商品もサービスも良くなります。また、経営者の姿勢に共鳴した社員が入ってくるため、社内のマネジメントも難しくありません。
そうすると、会社環境が良くなり、さらに強い商品やサービスが生まれるため、結果的に永く続く企業になっていくのです。
儲けるために事業をする人は戦略の領域で止まってしまいますが、熱心なオタクはその先の領域に行くことができるのです。
オタクの性質が生み出した百年企業「味の素」のお話
例の1つとして、私が大好きな百年企業「味の素」のお話をします。今でこそ、誰もが知っている旨み成分「Lグルタミン酸ナトリウム=味の素」を発見した池田菊苗博士の話です。
伝記によると、池田博士は子供の頃から「昆布でだしを取ると美味しいのはなぜか?」を研究していたとのこと。そして44歳の時についに、うまみ調味料に関する特許を取得しました。
44歳まで旨み成分を追求し続ける、その姿勢そのものが、今でいう「オタク」であると思えるわけです。
そして、知人を通して鈴木三郎助(後に「味の素」の創業者となる)との出会いがあり、味の素が世の中に広まった、という歴史があります。
私自身は「工事店経営オタク」です
ちなみに私自身は「工事店経営オタク」を自認しています。
7000社以上の会社と700人を超える経営者を直接指導してきて、工務店や工事店の様々なパターンが頭に入っているからです。このパターンを元に学んだ知識や知見を、近接する建設業界に、コンサルタントとしていかに広げていくかを常に考えています。
「繁盛親方」というサービスを開発したのはその一環です。これは、コンサルティングを受けなくても受けたのと同じ効果を会社にもたらすことが可能なサービスです。私の役目は、一社でも多くの中小企業に健全経営のやり方を伝えることです。しかし、一人では限界があるため、このようなサービスを開発しました。
もちろん私自身も百年企業を目指し、精進しております。
自分の中の「オタクになれる領域」を見つけましょう
自分が追求していることに関して何時間でも話ができるのがオタクですが、誰でもそのような領域を1つくらいは持っているはずです。
「無い」という方は、まだそれを発見できていないだけ。オタクになれる領域を発見できていないから、ストレスを感じる不本意な仕事をしてしまっているのではないでしょうか。
ストレスを発散するために、他のことに時間を使うわけですから、実にもったいないエネルギーと時間の使い方だと私は考えています。
「専門領域」と「自分の志向性」が合致した一点に『オタク領域』がある
オタク領域というのは、「専門領域」と「自分の志向性」が合致した“ただ一点”にあるものです。
この「オタク領域」で仕事を進めていくことができれば、つらいことも苦しみと感じることなく、仕事を前進させ続けていく力が生まれると私は思います。
「オタク領域」で過ごすことで、業績にかかわらず毎日が充実し、時間が惜しく、そうした日々が積み重なっていくことで、ごく自然とお客様に喜ばれるサービスが生まれ、事業が自然と育っていくのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。